ゴム着色技術

シリコーンゴム着色技術

シリコーンゴムの原材料の原色は乳白半透明のため、顔料を混ぜる事により様々な色に着色する事が可能です。特に合成ゴムでは難しい、蛍光色やパステルカラーもシリコーンゴムでは可能となります。
※シリコーンゴムの全てが乳白半透明ではありませんので詳しくは営業担当にご相談ください。

着色する製品は、成型される前にシリコーン用の顔料を原材料に添加し着色を施します。顔料の添加はロールと呼ばれる混練機を用います。混練機に原材料と顔料(通常は顔料の他に加硫剤や添加剤も一緒に投入します)を投入し、練込むことでシリコーンゴムは鮮やかな色に着色されます。

■合成ゴムの着色について 

合成ゴムの原材料色は材質により様々ですが、シリコーンゴムのような乳白色で着色しやすい材質は一部しかありません。そのほとんどが着色可能ではあるが、ご指定色に合わせる事ができません。概ね「青」や「赤」などの指定となります。
また、材質によっては着色が不可能な場合やロット数量が少ない等の理由から着色できない場合もありますので、案件毎に各営業担当にご相談ください。

色のバリエーション

シリコーンゴムは顔料の配合によって着色されますから、メタリック調やゴールドなどを除いては概ねどのような色でも調色する事が可能です。原色系をはじめにパステルカラーや蛍光色などご要望に合わせて一点一点、色配合を作りあげていきます。

なお、新規製品の着色は「DICカラー(大日本インキ)」もしくは「PAMTONEカラー(Pantone社)」等のカラーチップにてご指定をお願いしております。カラーチップでなくても現物色合わせも可能ですが、色が明確に指定できないアバウトな表現でのご指定やパソコンなどのデジタル媒体でのご指定は、お断りさせて頂きます。カラーチップのご用意ができない場合は、弊社にあるカラーチップを貸与させて頂きますので、そちらから指定をお願いしております。

着色の難しさ

シリコーンゴムは着色性が良い反面、少量の顔料を混ぜ込むだけでも色が大きく変化してしまいます。また、材料ロットによっては前回と同量の顔料を混ぜ込んでも色に差異が生じてしまう場合があります。

このような特性でも常に安定した色を実現するために、各色毎に配合番号を付し配合データをオリジナルデータベースにて管理するとともに、データだけではなく現物のカラーサンプルを用意し、常に色の差異が発生していないか確認しております。

このデータベースによるデジタル管理とサンプル片によるアナログ管理の2重管理にて、常に安定した着色を実現しております。